Study: 2014年

芸工展2014「金猊馬考」展では展示準備に向けての発見や考えを書き落とした試論「金猊馬考」のテキストを連載中です。
所蔵者目線のゆる〜いテキストですが、脚註は展示にも活かせるよう充実させるつもりです。
PDF版(1.2MB/5ページ)も用意しましたので、紙好きな方はダウンロードしてご覧ください。

丸井金猊の軸作品『聖徳太子圖(仮)』は、愛知県一宮市今伊勢町馬寄の親戚方(金猊の姉・三女ゆうの遺族)にあり、谷中M類栖では初めて借りて芸工展での展示ということになる。この作品の所在は確か2004年に稲沢市の親戚方(金猊の姉・長女よねの遺族)で所蔵している『霜晨』という軸作品を確認に訪れたときに、一宮市今伊勢の家にも何点か作品があったはずという話になり、寄らせてもらったところ『聖徳太子圖(仮)』の他にも軸『菊と文鳥(仮)』と額『女御園(仮)』の三点あることが判明したのだった。

芸工展2014「金猊馬考」展では展示準備に向けての発見や考えを書き落とした試論「金猊馬考」のテキストを連載中です。
所蔵者目線のゆる〜いテキストですが、脚註は展示にも活かせるよう充実させるつもりです。
PDF版(986KB/3ページ)も用意しましたので、紙好きな方はダウンロードしてご覧ください。

四つの評価軸

谷中M類栖・芸工展2014「金猊馬考」展では、丸井金猊の初期軸作品1点、焼失した東宝劇場壁画の下絵と写真パネルを1点ずつ、制作時期不明の左右対の作品2点、晩年の額作品3点(うち1点は写真パネル)、そして校友誌等に掲載された挿絵など、金猊の手掛けた馬リソースを可能な限り展示する予定である。

次回のテキストから一点ずつ個別に作品を観ていきたいと考えているが、今回はそれらの作品を検証するにあたっての物差し(評価軸)のようなものを事前に提示しておこうと思う。ただし、それは美術批評や美術史の専門性に寄って立つものではない。どちらかというと価格.comのユーザーレビューで用いられるようなユーザー志向の評価軸で、作品をどういう系統のものと位置づけるものではなく、傾向の度合いを確認しようとするものである。それは人によって見方は違うだろうし、一個人の中でも時期によって差は生じ、今回の展示を通じて私個人に変化があるかもしれない。いや、むしろそれを楽しみにしているとも言える。

芸工展2014「金猊馬考」展では展示準備に向けての発見や考えを書き落としていく予定です。
所蔵者目線のゆる〜いテキストですが、脚註は展示にも活かせるよう充実させるつもりです。
PDF版(1MB/3ページ)も用意しましたので、紙好きな方はダウンロードしてご覧ください。

はじめに

2014年の谷中M類栖・芸工展企画「金猊馬考」は至って他愛もないことをきっかけにしている。
丙午生まれで馬好きの友人がいて、次の午年には金猊が描いた馬の絵ばかりの展示をするので、是非遊びに来ないかと前から誘っていた。その友人が馬に釣られて果たして来てくれるか?
それはともかく十二支のうちで丸井金猊が谷中M類栖/1fの展示空間を埋められる数の絵を描いていたのは午(馬)だけなのである。

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