M類の「薫風」塗り絵

M類の『薫風』塗り絵ワークショップ

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丸井金猊サイトおよび「谷中M類栖」管理人・M類の実験台『薫風』塗り絵です。
好き馬順は、1.薫風、2.天馬図、3.右向きの馬、4.馬上太子圖、5.白馬と埴輪の馬之図、6.左向きの馬、7.愛工挿絵、8.五頭馬図(2014.10.13時点)

壁畫『薫風』複写画像のモノクロ版立場上、私の場合、塗り絵の前にまず塗り絵の線画を作成しなければならないのですが、これがなかなか苦労させられました。最初は『薫風』壁画の複写モノクロ画像(実際はセピア色)をベースにしようとしたのですが、黒やグレーで塗られているところは色鉛筆の色乗りが悪く、また、線が細すぎることも塗り絵向きではなく、結果、下絵の画像を塗り絵用に加工することにしました。

下絵『薫風』の折り目線が目立ってしまっている状態ところが下絵は通常折り畳んで仕舞ってあるため、それを開いて写真を撮ると折り目がかなり強烈に写ります。特にコントラストをあげて線だけを強調して出力するとグリッド状の折り目線が目立つ格好となってしまいました。それを消す作業を延々続けて仕上がったのが白地図ならぬ「白薫風」です。

そして、まずは実験台として自分でサンプルとなるような、あまり狙ってはいない塗り絵を描いてみることにしました。ところがこれまた時間が掛かる掛かる。一日掛かりか、真剣にやればそれ以上掛かってしまうくらい細かい手数が必要です。その時点で、予定していた塗り絵ワークショップは諦めざるを得ないと思いました。

『薫風』塗り絵で山犬の尻尾を見抜けなかったのが悔やまれるただ、実際に手掛けてみると、七頭の複雑に入り組んで描かれた馬の胴体と足の関係が一本一本塗りつぶしていくことで、その塗っている間だけ理解することができました。一つ悔しかったのは左手にいる二頭の山犬の尻尾が塗り絵をしても尻尾だと見抜けなかったこと。そのため、尻尾を上の女性の衣装の一部として色を塗ってしまいました。お客様からこれは尻尾ですか?と聞かれてハッと気づかされ、何とも情けない気持ちになりました。

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