丸井金猊 公式サイトは戦時中に志半ばで画家の道を諦め、戦後後半生をデザイン教育に情熱を傾けた丸井金猊(1909〜1979年)という人物を紹介しているサイトです。
サイトを運営しているのは金猊の孫のm-louisこと丸井隆人(デザイナー)です。
サイトのナビゲーションメニューは以下のように配列しています。
・左側メニュー:金猊本人が残した情報
・右側メニュー:金猊没後の遺族らによる活動や金猊について言及された情報
中でもとりわけご覧いただきたいのが左側下段に分類した金猊の作品リソースです。
①初期習作 - Studies 1928〜1933年
東京美術学校 日本画科時代の習作(植物画・生物画・肖像画・色紙画など)
②屏風・軸・壁画 - Final Artworks 1933〜1938年
美校卒業前後から戦前までの画家としての道を模索していた時期の作品
③デザイン - Design Works 1947〜1972年
画家の道を諦め、神奈川工業高校でデザイン教師をしていた時期の造形物
④晩年 - Later/Lost Works 1977〜1979年
退職後、再び絵筆を握り始めてからの作品と所在不明の喪失作品の紹介
金猊は1979(昭和54)年、m-louis.® が小学三年生だった9歳の夏に亡くなりました。
爺ちゃん婆ちゃん子で育ったものの、金猊存命中に絵の手ほどきを受けた記憶はほとんどなく、なんとなく祖父が画家だったということはわかっていても、特にそれで何か特別な影響を受けて育ったということはありませんでした。
それが金猊没後16年経った1995年祖母さだゑが亡くなり、遺品整理をし始めた頃に大きく意識が変わります。それについて詳しくは一宮市博物館『いまあざやかに 丸井金猊展』の図録に掲載された拙稿「祖父の皮膚」をご覧ください。
何はともあれ、祖母の死後から祖父の作品をただ家に寝かしておいてはいけないという衝動に駆られ、丸井金猊作品の展示やイベント等、祖父の存在を広める活動を始めるようになりました。このウェブサイトもその一つとなります。このサイトを通じて金猊作品に触れ、実際の作品を観たいという気持ちになっていただけたら幸いです。毎年秋には遺族の地元・東京の谷根千界隈で行われる地域イベント「芸工展」に参加して顕彰展示を続けています。
This is the official site of Kingei Marui.
He was a Japanese Painter of the Showa, who practiced the nihonga style of watercolor painting.
We are introducing his works and his activities. We hope you enjoy! :)
金猊作品の愛好家の方へ - for Devotee
すでに丸井金猊作品に親しんでおられる方、また、日本美術全集などを通じて金猊の存在を知り、ご興味を持たれた方、アクセスありがとうございます。
金猊は全集掲載でようやく「美術」という世界の土俵にあがったばかりの存在。ここからの飛躍跳躍を皆様と共有できたらと思っています。
金猊の作品は、毎年秋に東京の谷中界隈で行われている芸工展で、谷中M類栖/1fの展示スペースにてご覧になることができます。芸工展期間前には当サイトで場所や公開日時の情報を流します。Twitter、FacebookなどのSNSでも同情報は流していますので、フォロー/いいね!してくださいますと幸いです。
また、金猊作品をお手元に置いて親しんでいただけるよう、ポストカードやブックレット等ご用意しています。グッズコーナーにてご確認ください。
研究者・学芸員・専門家の方へ - for Scholar
1997年から遺族のm-louis.®が中心となって、丸井金猊に関する情報収集や展示活動を行ってきましたが、ある程度、美術やデザインを囓ってはいるものの、専門ではないために研究調査や広報においても限界があります。
また、これまでの活動を通して、古今東西を飛翔しようとする金猊が非常にカテゴライズしづらい存在であることがわかってきました。
遺族としては、幅広いジャンルの研究対象として金猊作品および金猊関連資料の門戸を開きたいと思っています。手紙や日記等の資料提供は幾度かやりとりをして一定の信頼関係が築けてからとはなりますが、ご要望があればジャンルを問わず協力したいと思っていますので、お気軽にお問い合わせください。
また、現在は作品を所蔵する谷中M類栖/1fでの芸工展期間中の展示が主となっておりますが、遺族としては国内外問わず、多くの展示機会──特に他の作品と並んで展示される場を宿望していています。日本画はもちろん現代美術を含むアート全領域、デザイン、アニメ、ファッション、建築、社会学、自然科学等の企画展示にも積極的に参加していきたいと思っていますので、企画趣旨を添えてお問い合わせよりご相談ください。
編集者・デザイナーの方へ - for Editor & Designer
現時点で金猊作品の売買の予定はない一方、作品の複写画像を利用した商業用のデザインパッケージ(装幀・挿絵)や広告素材としては積極的に活用していきたいと思っています。商品内容や流通経路によっては対応しかねる場合もございますが、まずはお問い合わせよりご相談ください。
卒業生の方へ - for Graduates
金猊が教鞭に立った川村女学院・浦和第一高女・神奈川工業高校・東京美術学校の卒業生で、金猊の指導を直接仰がれた方で、金猊に関するエピソードなどご記憶でしたら是非お話を伺いたく思っております。もちろんこちらから出向くことも可能です。まずはお問い合わせよりご一報ください。
不明作品をご存知の方 - for Discoverer
金猊の不明作品をご存知の方、また、どこかで見た覚えがあるという方、どんな小さな情報でも構いませんので、情報提供いただけると助かります。
見覚えがありましたら是非お問い合わせよりご一報ください。
- 1930(昭和 5)年 6月 国際美術協会主催第一回美術展覧会に出品、入賞首席
※画題「菊」二曲屏風半双、東京平尾賛平氏買上(所在不明) - 1931(昭和 6)年 6月 国際美術協会主催第二回美術展覧会に出品(無鑑査)
※画題「閑庭」二曲屏風壱双、公爵近衛文麿氏買上(所在不明) - 1933(昭和 8)年 3月 東京美術学校卒業成績作品
※画題「菊花讃頌」二曲屏風三双連作、外務省政務次官瀧正雄氏買上(所在不明) - 1934(昭和 9)年10月 愛知社主催東都在住作家日本画展覧会出品
※画題「麗人散策」衝立、公爵近衛文麿氏買上(所在不明・下絵アリ) - 1935(昭和10)年11月 愛国生命保険株式会社(社長原邦造氏) の委嘱に依り壁画製作
※画題「奏楽」竪、幅共ニ十尺(所在不明・下絵アリ) - 1937(昭和12)年 5月 東宝劇場(社長小林一三氏) の委嘱に依り同劇場階段ホール壁画製作
※画題「薫風」=騎馬婦人群像図、竪十尺、幅十八尺(焼失・下絵アリ)
著作権 - Copyright
当ウェブサイト上の作品画像は、日本の著作権法、ベルヌ条約など国際条約により保護されています。
これら著作物を著作権者および所蔵者の許諾なく、著作権法に定められている私的利用の範囲を超えて利用することはできません。また、著作権者の許可なく改変、複製、賃貸、貸与、販売、出版、送信、放送等、方法の如何を問わず第三者の利用に供することは禁じられています。ただし、個々の著作物に個別の利用条件が付されている場合は、当該利用条件に従ってご利用ください。
Copyright © 1997-2015 M-Louis.® All rights reserved.
Never reproduce or replicate without written permission.