芸工展2014レポートと一部内容重複しますが、開始間もなく挫折したものの、展示終了後も継続できそうな企画のため、単独記事としてもエントリーしておきます。
丸井金猊でタグ「薫風」が付けられているもの
Y's Kitchen・コレッテさんの『薫風』塗り絵です。
今年は午年にちなんで「金猊馬考」という企画タイトルで参加した芸工展2014も無事終了しました。
谷中まで足をお運びくださいました皆様、大変ありがとうございました。
数えると今回で9回目の参加。さすがに展示設営等はだいぶ馴れてきました。参加当初は作品をただ並べるだけの展示だったのが近年は金猊が参照したろうと思われる引用源や資料、図版などを展示し、作品展示よりも資料準備に追われて告知活動に時間割けずといった有様です。以前はただ観てもらえれば良いと思っていたのが、回を重ねるごとにお客様一人一人としっかりお話しする時間をつくる方が楽しくなり、入場者数を増やすことに積極的ではなくなりました。
今年の展示コンセプトに関しては、連載停滞中の試論「金猊馬考」続編をお待ちください。
このレポートでは芸工展期間の展示構成とワークショップについて触れておきたいと思います。
2014年4月1日、清荒神の宝塚市立中央図書館・聖光文庫で開催された「宝塚歌劇のあゆみ」展が5月13日に終了しました。
宝塚市制60周年・宝塚歌劇100周年記念展示(誕生から昭和20年代までを中心に)と銘打たれた本展は、展示室全体に並置されたローケース型の展示ケースに四つの時代に括られて
- 明治期・大正期の宝塚:宝塚温泉、駅、パラダイス劇場など
- 初代大劇場・東京宝塚劇場・二代目大劇場の開場:建物・周辺など
- 日独伊親善芸術使節団・訪米芸術使節団:新聞記事・出発写真など
- 戦後の公演再開:公演パンフレット・脚本など
と絵はがき・写真・図面から公演パンフレット・機関誌・新聞記事・脚本・楽譜・歌劇集といった資料類が時系列に並び、それらを見据える恰好で壁面側のウォールケース型展示ケースに丸井金猊が手掛けた東宝劇場の壁画『薫風』下絵とその関連資料という展示配置で構成されました。
宝塚市立中央図書館で開催される「宝塚歌劇のあゆみ」展に、金猊が1937年(昭和12年)に描いた東宝劇場壁画『薫風』(焼失)の下絵が資料展示されることになりました。
宝塚市制60周年・宝塚歌劇100周年記念展示
宝塚歌劇のあゆみ --誕生から昭和20年代までを中心に--
期間:2014年 4月1日(火)〜5月13日(火) 10:00〜17:00
休室日:水曜日、4月11日(金)、5月9日(金)
会場:宝塚市立中央図書館 聖光文庫展示コーナー 入場無料
〒665-0836 兵庫県宝塚市清荒神1-2-18(阪急宝塚線 清荒神駅下車すぐ・Google Map)
チラシ:PDF: 715KB
サイト:宝塚市立図書館>中央図書館(アクセス・施設紹介)
Facebook:イベント - 宝塚歌劇のあゆみ展
◎神戸新聞 2014年3月31日朝刊・田中真治記者:
旧東宝劇場、幻の壁画 「宝塚歌劇のあゆみ」で下絵公開(記事画像)
◎朝日新聞 2014年4月18日朝刊・鈴木裕記者:
旧東京宝塚劇場「幻の壁画」下絵を公開(記事画像)
鍬をかついだ農夫達も足を止め
感嘆して眺め行く農園
一直線に通った畝に植えられた
キャベツ、タマネギ、馬鈴薯 等々々
間隔は横から見ても一分の乱れもない
校庭で整列した生徒より正しい
それは戦中・戦後の食糧増産のため
六面のテニスコートを掘り起こして作られた
浦和第一高女の農園だった
指導者は美術担当のM教師
1937年(昭和12年), 27歳
東宝劇場階段ホール壁画, 10尺×18尺
株式会社東宝劇場社長 小林一三氏委嘱
1958年(昭和33年)2月1日に同劇場火災により焼失
※「採蓮圖」というタイトルの可能性もあり
1937, 27 years old
Wall Painting of Tokyo Takarazuka Theater
disappearing by firebe burned down