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叔父の思い出(1)

 私の母は九人兄弟の2人目、叔父は6人目、結婚までの10年程一緒に過ごしている。兄弟が多ければ特に上の女の子は、母を助けて弟たちの面倒を見たのであろうし、弟たちも何かと姉を頼りにし、少子時代の兄弟が経験しない兄弟愛を育んだに違いない。
 私が小学生の頃、タ方まで遊んで帰ると母は釜戸の前に座っている。私も隣に座ってその日の出来事を話す。そんな時の母の話に、同じ兄弟でも性格の差があるものだと、5人もいる弟を例に話してくれた。金さ(叔父)は小さい頃からお洒落で、身だしなみも行儀もよかったと具体的に話してくれた。それは多分、私が正反対のための母の戒めであったであろうが、その後叔父に会う度に、その話を思い出した。叔父が白い背広にパナマ帽姿の時など、子供心にまぶしいばかりだった。

金兄のことを私は金様と呼んで育った。自他ともに四角四面で嘘つきや約束を違えるのが大嫌いだった。厳しい人だった。

姉三人が若く嫁ぎ、兄三人、弟二人の中で育った私は男性には免役で暮らしたので、お転婆でぞんざいでいつも叱られてばかりだった。何しろ柿やいちぢくなど取るにも兄達が木へ登ると私も登るので「女の癖に」とか「女らしくせよ」と叱られてばかりいた。両親より金様の目の方が怖かった。

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